2018-09-01から1ヶ月間の記事一覧

指示命令は不要、価値のあるフィードバックを

先生や親はどうやって子どもに注意したら聞いてくれるのかと、頭を悩ませています。しかし命の危険が無い限り、指示命令で相手の行動を変える必要はありません。 たとえば授業中居眠りをする生徒に「起きなさい」という注意をする場面があるかと思います。こ…

自己評価を促す問いかけ

いきなり生徒に自己評価をするように言ってもなかなか難しいものです。だからこそ、講師は上手に問いかけで引き出していかなければなりません。 個々のアクションごとに問いかける たとえば90分の授業の終わりに、「今日の勉強を自己評価してみて」といって…

信頼する愛情

子どもを取り巻く環境はどんどん安全になってきています。それ自体はとても良いことですが、教育的な意味合いとしてはどうでしょうか。 たとえば、遊び方によっては危険とされる遊具がどんどん撤去されていきました。責任がどうこうという問題に巻き込まれた…

お母さんは、イライラしたくないだけ

成績を上げる塾が世の中に求められていないというのを肌で感じられるようになってきました。 塾業界の中にもそれを感じ取っている一握りの方たちがいらっしゃいますが、私自身はまだ解決策を提示できていないことがとても歯がゆいところです。 世の中のお母…

課題設定は主体的な根拠を添える

勉強する時に、まず今日は何をやったらいいか課題を設定します。 何を、どういう方法で、なぜやるのか、を対話しながら考えていきます。 なぜやるかについては、たとえばこのような例があります。 問題を問いて定着させたいから 完全に暗記したいから なんと…

50:50の問いかけ

先生が問いかけるのは先生自身が答えを知っているものであるというのが当たり前の感覚です。 勉強を促進する関わり方としては、少し違った形もあります。「50:50の問いかけ」という考え方をすると良いと思います。 先生が問いかける質問を、先生自身が答えら…

教えない授業と自習は何が違うのか

自立学習や、寺子屋式の塾に関して、自習と同じではないかという保護者からの声もあるようです。 おそらく手をかけてもらえていない感じがして、個別指導などの面倒を見てくれるのを実感しやすいものの方が安心なのだと思います。 教えない授業に関しても、…

教えない授業をする

はじめて勉強を教える人は誰もが「教えられない」と思っています。その心理的ハードルのせいで、本来先生になるのにふさわしい人が先生にならないことは大きな損失だと思っています。 色々な人に先生という立場に挑戦してもらいたいという思いで、教えない授…

現状を肯定すると、なぜ妥協していると言われるのか

今の時代の人間は高い理想を求めず現状に甘んじている、という批判的な意見があります。 これに関しては、高い理想を求めることが正しいという価値観が揺らいできていることと、上を目指して挑戦できるだけの心の土台が固まっていないことが要因だと考えてい…

指示命令をしないコミュニケーション

人間は機械ではありません。指示命令することは思考力を奪うので、勉強をする上で有害であることが多いです。 また、指示命令で何かをやらせることは、ラポール構築の障害になります。 大前提 正解は本人の中にしかないという大前提を念頭に置く必要がありま…

「教えない」という関わり方

講師として身につけて欲しいのが、教えない技術です。教える技術ももちろんあった方が良いのですが、教えない技術を先に身につけた方が後々役に立ちます。 教えないとは 教えない技術とは「引き出す」技術のことです。生徒に何か質問された時に、「教えない…

課題感のシェア、見取り、自己評価

授業のスタイルは多様なパターンがありますが、いま考えている一つのパターンとしてこのように考えています。 課題感のシェア 見取り(学習の実行) 自己評価 目的 授業は、「学ぶ方法を学ぶ」ことが最大の目的です。塾でなくても再現可能な、依存しない勉強法…

主語のある雑談

まずはじめに講師が身につける技術はラポール構築(信頼構築)の技術です。 信頼関係ができていると、生徒の率直な意見を引き出しやすいことに加えて、生徒の自己肯定感を高めることもできます。 自己肯定感とは、ありのままの自分を受け入れられることです。…

講師は勉強の司会進行役になる

先生として生徒の勉強を見るというのは、誰しも尻込みするものです。もし自分が教えられないことにぶつかったらどうしよう、という不安があって当然です。 少し視点を変えて、先生は「勉強の司会進行役」だととらえてみましょう。 生徒を中心に考えるなら、…

新しい学力について簡単にまとめ

これまでの知識重視型ではなく、課題解決型へ変化していきます。言い換えると、言われたことをやる従順型から、正解のない問いと向き合う創造型へと変化していきます。 新しい学力とは わかりやすさのため簡潔にいうと、 自分で課題をみつける 深く考える 学…

通さない

「勉強を通して」とか「スポーツを通して」などという表現をよく使いますが、では勉強やスポーツ本体は目的ではないのでしょうか。 どこまでがこじつけなのか 「〇〇を通して」という表現が悪いわけではないのですが、このフレーズを使うとどんなこともこじ…

夢とか目標とかいう苦痛

将来の夢についての話題は生徒からものすごく評判が悪いです。経済感覚を養わないままにキャリア教育という言葉が独り歩きしている感があります。 学校でお金のことについて学ぶことができないまま、社会に出てからいきなりビジネス感覚を問われることになる…

学習塾は対価をもらう言い訳が欲しい

成績や入試にこだわり続けてしまうというのは、考えることをやめた塾と保護者によって陥るジレンマ状況かなと思います。 塾の人間として何に対して対価をいただいているのかと考えた時に、成績という数字のためにお金をいただいているというのが一番落ち着く…

好きなものは数字で語らない

テストの成績で勉強を語るのは、そこまで勉強が大切だと思っていないからかもしれません。数字で評価するものというのは、興味が無いもののことが多いのです。 たとえば、熱心な野球ファンを想像してみてください。野球ファンに対して「今日の巨人対阪神の試…

価値のある雑談は心の栄養

雑談力という言葉が2013年ころから浸透しはじめました。 雑談というとなんとなく気まずい時間を埋めるための話というイメージがありますが、生徒たちにとって大人との雑談は非常に意義のあることだと思います。 そもそも小中高の生徒たちは、大人と「雑談」…

小学一年生の時に感じたワクワクを

本来勉強はそれほどイヤなものではないはずです。 「先生、宿題をください!」 生徒と話していて興味深かったのが、「小学一年の勉強のワクワク感を取り戻したい!」と言っていたことでした。 その当時は学校や勉強が楽しくて、先生に「宿題出ないんですか」…

自己肯定感の低い生徒の例

自己肯定感とは今の自分を肯定できる感覚です。なんでも都合よく解釈するのではなく、自分の良いところも悪いところも受け入れられるということです。 自己肯定感が低い生徒は具体的にどんな生徒なのか、書いてみたいと思います。 言われたことだけきちんと…

信頼の上のルールか

ルールを決めることは良いのか悪いのかという議論があります。 私は信頼の土台があるという前提の上で、ルールを決めるのが良いと思っています。柔軟な人間同士の関係をベースにして、その上にルールを乗っけるという二段構成にすると良いのではないでしょう…

いいものは、おじさんが理解できないもの

根拠はありませんが、いいものはおじさんたち(30〜50代)に理解できないものと言い換えることができるような気がします。 さらに、女性や10代の子たちがいいなと思うものだとより良いです。 おじさんたちには未来の価値がわからないというのは私自身にも言え…

いい母親だと自信を持てる人はいない

あなたはいい母親ですかと聞かれて、はいと即答できるお母さんはほとんどいません。 では世の中にはダメな母親であふれかえっているかというと全くそんなことはなく、むしろ皆さんが立派な子育てをされて、しっかりとした社会人を世の中に送り出しています。…

賢い人は現状を美化する

能力の高い人ほど現実を美化し、その状況の中で何ができるかを考えるようです。 悪い環境で格差が広がる そのような人たちは変えられないもの、自分の外部にあるものには興味を持たず、自分がコントロールできる範囲で行動します。 現在起こっていることに対…

100記事書きました

この記事は100記事目の投稿になります。 カウントしてみると合計5万字以上、普通に読むと2時間半かかる量になりました。毎日少しずつ書いていたので実感はないですが、統計を見ると結構たくさん書いたなぁという感覚で気持ちのいいものです。 自分の記憶力不…

感動ではなく尊敬という言葉を使ってはどうか

夏には高校野球や24時間テレビを見た人が「感動をありがとう」というような言葉を並べます。 そこで湧いていくる一つの疑問は、なぜ尊敬ではなく感動という言葉を選ぶのかという点です。テレビの視聴者より高校球児や障害者の方が努力しているはずなのに、な…

何かを手に入れることで満たされるのか

もっとお金があったら、もっとルックスが良かったらという願望は、本当にそれが実際に達成できたら心が満たされるのでしょうか。 これらは自分はもっと価値があるはずなのに何かが欠けているせいで悪い状況になっている、そして欠けている何かを「手に入れる…

何もしなくて素晴らしいという考え

ありのままでいい 人間はただありのままでいるだけで価値があり、存在自体を肯定したいと考えています。何もしなくても素晴らしいのですから、ちょっとでも勉強したりスポーツをがんばってみることは本当に素晴らしいことだと思います。 向上心 一方で、そん…