課題感のシェア、見取り、自己評価

授業のスタイルは多様なパターンがありますが、いま考えている一つのパターンとしてこのように考えています。

  1. 課題感のシェア
  2. 見取り(学習の実行)
  3. 自己評価

目的

授業は、「学ぶ方法を学ぶ」ことが最大の目的です。塾でなくても再現可能な、依存しない勉強法を自然に身につけてもらうことを重要視しています。

生徒が塾以外で一人で勉強しようと思った時、授業ではどのように進めていたかを思い出して真似すれば自然に勉強できるというような状態を目指して日々の授業を進めていきます。

1. 課題感のシェア

何をやったらいいかを考え、課題を設定します。

講師は「何をしたら良くなると思う?」というポジティブな問いかけをしていきます。「しなければならない」「するべき」という否定表現ではなく、良い未来を想像できる言葉選びが重要です。

これは、スポーツで「ミスをするな」という声がけをすると、ミスすることに意識が向かって、結果的にミスが増えるというのに似ています。ポジティブな言葉はより良い状態を自然に思い描くことができます。

2. 見取り(学習の実行)

課題設定に基づいて、実際に学習を実行していきます。学習は主体的に多様な方法で行われます。参考書を読む、検索する、講師に質問するなど様々な方法で行われます。

講師は、質問に答えることもありますが、最も重要なことは生徒の学習を「見取る」ということです。前回よりもできるようになっている、などテストの点数にならないが確実に成長している点を見つけることに最大限の注意を払います。

どれだけ見ているかが、声がけや問いかけの深さに関わるので、非常に重要です。

3. 自己評価

実際に行った学習について、自分で評価をします。生徒の自己評価を承認して、フィードバックがあれば返します。学習が本来持つ「学ぶ楽しさ」の感覚を引き出していきます。

深く考えることができたか、それとも妥協があったのか、本人の中にしかない率直な評価を引き出すのが講師の役割です。

これは学習が終わってからではなく、細かい休憩や区切りの時間にも自己評価を促す言葉をかけると良いです。

その他

それぞれの段階は、自己肯定感を高める適切な関わり方で実行される必要があります。

ラポール構築のための雑談、ゲームなども必須です。