2019-10-01から1ヶ月間の記事一覧

学校や塾は家庭に尻込みしてはいけない

人類の歴史で見ると核家族やそれより少し大きいくらいの集団は、ヒトにとっては小さすぎて極めて特殊な集団であり、そのような集団(家庭)が子どもに与える影響はかなり少ないという説があります。 性格や能力などのほとんどは親からではなく、子ども同士の仲…

苦労は中毒になる

「あなたはラクでいいな」という言葉に対して「こっちだって苦労しているのに」というモヤモヤを感じるという話を耳にしました。 でもちょっと考えてみると、ラクにこなせている方が良いに決まっているんですよね。外部化したりルーティン化してラクにやって…

やっぱり文体も変えていかないとね

Facebookでとある方が、感情や擬音語で表現する方がラクだから説明的な文章を書くのは苦手、とおっしゃっていました。自分と逆のことを考える方もいらっしゃるんだなぁと思ってハッとしました。 どうしても私は表現が説明的になりすぎてしまうのが課題だと思…

生産性とは何だったのか

生産性を高めることがもてはやされた時代は終わりに近づき、世の中の流れは"スローダウン"に向かっています。 私を含め、仕事を最適化することで生産性を高め、余った時間でコーヒーでも飲んでのんびりすることを夢見てきました。生産性ツールを使ってみたり…

神視点で語ってはいけない

よく知られている伝え方のスキルとしてIメッセージ・Youメッセージというものがあります。主語をYouにして命令的に表現するのではなく、Iを主語として自分の気持ちを伝えた方が効果的だというものです。 日本語の場合、この考えにちょっとした微修正が必要で…

親や先生が関与しないと子どもは成長しないのか

最近は『子育ての大誤解』で展開されている「親の影響力はものすごく小さい」という理論についてひたすら考えています。 子育て神話というのは、親の育て方によって子どもは良くも悪くもなるという考えのことを指します。現在はそれが常識と思われているので…

真似ることの重要性

先生や親など大人から教えてもらう学習から、仲間の真似をする学習へと少しずつシフトしていくのが良いと考えています。 ヒトにとっては真似ることが自然で効率的な学習方法であり、言語を使って教えられることの方が特殊な方法なのかもしれません。伝統的な…

家庭という閉鎖空間

子育てをする上で親のもつ影響力はゼロに近いほど非常に小さいという新しい説が提唱されています。 その根拠の一つとして、家庭という小さなプライベート空間で教えられたことは家庭の中でのルールであって、外に出た時は同じように行動しないというものがあ…

マニュアルは何のためにあるのか

マニュアルというとネガティブなイメージばかりが先行しがちですが、それは単にマニュアルが良くない使われ方をされているだけなのではないかと思います。 「銃は人を殺さない」という言葉と同じように、マニュアルが人を画一的な行動にしているわけではあり…

世襲制で「やりたいことがわからない」がなくなる

選択の自由はすべての人に有利なわけではないことがあります。生まれた家によって自分の仕事が決まっていく世襲制は前時代的なものと考えられていますが、それなりのメリットも存在するのではないかと思います。 もし自分がどの職業につくかが家業として決ま…

「がんばらない」にも種類がある

誰もがんばらなくていい仕組みを作るということがいま最も関心のあることです。しかしあまり良くない意味での「がんばらない」もあるということにも気が付きました。 たとえば100メートル走の選手に100メートルを20秒かけて走れというような、本来できるはず…

良い客になる

個人的な目標として、良い客になりたいというものがあります。お店はただ商品を置いただけでは良いお店にはならないように、ただ買っているだけでは良い客にはなれません。 世の中のお金の話といえばいかに稼ぐか、もしくはいかに貯めるかのどちらかしか見か…

働き方改革は正論、だからもっと言い方を考えよう

合理的な正論も、けんか腰で語られると伝わりません。人間は感情の動物だからです。 働き方改革によって、労働時間を減らして生産性を高めたりプライベートの充実を図った方が良いというのは極めて合理的な考えです。実行するメリットはとてつもなく大きいで…

能力の高い人を育てる必要はあるか

普通の人が活躍できるような仕組みをいかにして作るかが重要なのではないかと考えています。 能力の高い人は黙っていても自分で方法を見つけて成長していきます。自分で何とかできるからこそ能力が高いと言うこともできます。 いつの時代でも変わりませんが…

評価は無くても困らない

勉強でも仕事でも評価が重要視されていますが、本当に他人を評価したりされたりすることが必要なのかと思うことがあります。 本人のためではなく、評価する側のエゴと支配欲求を満たすためにしかなっていないということが多々あるような気がします。感情的に…

最高のほめ方は「聞く」こと

叱るのではなくほめることが良いということがよく言われますが、現実的にはどうほめたらいいかわからない、あるいはほめるのはわざとらしくてなかなかできないこともあるようです。 ほめるよりも効果があり、不自然にならない方法があります。相手の話を心か…

働くことは精神的な逃げ場でもある

働かずに遊んで暮らすことが一つの夢のように思われていることがありますが、実際に遊んで暮らすことに耐えられるのは稀な才能を持っている人だけだと思います。 お金や衣食住が満たされたとしても、存在意義や重要感を感じられないまま生き続けることはかな…

映画『サウナのあるところ』でフィンランド神話が打ち砕かれる

フィンランドは幸福度ランキングや社会進歩指数で常に上位で、誰もが幸福に暮らしているという幻想を抱いていました。 www.uplink.co.jp しかし『サウナのあるところ』を観て、現実的な面を見せられた気がしました。 映画に出てくる(全員裸)のは、離婚して娘…

学生が必要としているのは仲間

スマホやwebサービスの普及によって学校や塾の存在意義は薄くなっていく一方です。 授業に関しては、いわゆる普通にいい先生程度であるならばスタディサプリの授業の方が質が高いと思われます。わからないところの質問など双方向のやりとりに関してもネット…

親の影響力はゼロという衝撃

『子育ての大誤解』という本を読んでいます。遺伝子以外に親が子どもに及ぼす影響はほとんどなく、それよりも重要なのは仲間からの影響だという主張の本です。 まだ読み終わっていませんが、極めて科学的なアプローチから説を展開しているので内容は信用でき…

高すぎる理想は下げればいいわけではない

理想と現実のギャップに悩むことがあります。理想が高すぎるので下げればいいという単純な話ではなく、価値観という色眼鏡も考慮しなければならないのではないかと思います。 たとえば「給料が低い」という悩みは、理想と現実のギャップから起こります。こん…

新しいルールを作って苦しむのは普通の人

ペナルティを設けたり厳罰化することは、悪いことをしようとしている人には効果が薄く、ごく普通の人が苦しむだけではないかと考えています。 たとえば学校ではいじめが大きな問題となっていますが、小さなトラブルや悪口すらいじめの疑いをかけられ生徒や保…

正しい勉強法ではなく「私の」勉強法が知りたい

勉強のやり方がわからない、という悩みに対して正しい勉強法を教えてしまうことが多いですが、実際に必要とされているのは客観的に正しい勉強法ではなく「私にとって」正しい勉強法です。思い込みや迷信も含まれますが、どんな人でも自分なりのポリシーに合…

自己責任という言葉を使うのはなぜか

他人が失敗した時に「自己責任」という言葉が使われやすい傾向にあります。自己責任を追求する側の人には、何か弱々しさとか不安を抱えているように感じられるので、そのような言葉が出てくるのかメカニズムはどういうものか気になっていました。 主語が何な…

無条件の行動を増やしていく

がんばらないように心がけようと思っても、力を抜くというのはなかなか難しいものです。 一つの基準は、「〇〇だから△△する」という条件つきの行動をしている時はがんばっている時だと考えることができます。 たとえば「受験に必要だから勉強する」という条…

ダンバー数

友達は多ければ多いほど良いのではなく、限度があるかもしれません。ダンバー数という、人間が安定した社会関係を維持できる人数の認知的上限についての数字があります。 集団生活には頭脳を使うので、脳の大きさに対応して関係を作ることができる人数が定ま…

夢を持つことは借金するのと同じ

成功哲学的な夢や目標を持つことに対して、子どもたちが拒否反応を示している状況が見られますし、私自身もあまり支持したいとは思いません。夢や目標を持つことは当然いいことだという雰囲気に違和感を覚えることもあります。 なんとなく感じていた違和感が…