夢を持つことは借金するのと同じ

成功哲学的な夢や目標を持つことに対して、子どもたちが拒否反応を示している状況が見られますし、私自身もあまり支持したいとは思いません。夢や目標を持つことは当然いいことだという雰囲気に違和感を覚えることもあります。

なんとなく感じていた違和感が何なのか考えていましたが、『夢をかなえるゾウ』という本を読んでいてしっくりくる表現がありました。

「期待は感情の借金やからなぁ」

行動を起こさずに期待や夢をもつということはまず最初に借金をすることになり、後からその借金を返すための努力が必要になるということです。期待が大きければ大きいほど、後からの返済は苦しいものになります。

この発想自体は悪いとは思いません。はじめに借金をしておいて自分を追い詰めた状況を作ることで、本当の自分の力を発揮できるという理屈も共感できます。

その一方で、借金をして退路を断つという方法は誰にでも合うわけではありません。ましてや他人から強制されるようなものではありません。そういう意味で、学校の授業の中で将来の夢や目標を考えてレポートをいつまでに提出しろ、というようなスタイルに子どもたちが不快感を覚えるのは当然なのかもしれません。

私自身は、先の目標などを見ず今できることに集中して、それを積み立てていくという方法が良いと考えています。いわば大きな借金ではなく積立投資をして、借金するとしても単位をできるだけ小さくしていくと良いと思います。

ゴールは当初予想したものと違うものになることも多いのですが、それはそれで受け入れることができるのがベストだと思っています。