2018-06-01から1ヶ月間の記事一覧

「そんなことできてどうする」は褒め言葉

飲まず食わずで一日中ゲームをやっている人がいたら、「その情熱を他のものにぶつけられないものか」と呆れられます。 しかし、「そんなことできてどうする」という能力こそこれから求められる能力なのではないかと思います。 従順ではなく創造 言われたこと…

一ヶ月ブログを書いた感想

達成感 文字数をカウントすると約22,000字となっていて、達成感があります。 書き続けることによって字数の感覚が身についてきたように思います。新書一冊が8〜12万字らしいのですが、意外と無理な数字ではなさそうな気がしてきました。 習慣化したらラク 一…

当然のこととして「知らない」と言えるか

先生であるための資質として、「知らない」と言えることが重要だと考えています。 「知らない」を中立的に言えるか 知らないことは悪いことではありません。 先生は、知識をたくさん持っていることよりも、知らないということを当たり前のこととして言えるこ…

和の精神はコンテクスト能力のことか

一般的に、日本の社会では調和を大切にするということがいわれています。 何も考えずに肯定することは悪い和の精神といえるかもしれません。良い意味での和の精神は、文脈をよく理解した上で多様性を認めるものです。 自分と違う意見の人がいても怒らないこ…

従順さという負債、創造性という資産

学生時代に求められる「親や先生の言うことを聞く」という能力は、その後の人生においてはマイナスに働く可能性も高いのではないか、と考えています。 学校、家庭、スポーツなどの教育の場で従順さを強制するようなことは、本人にとって長く残る負債になるか…

教科の学習はきちんと意味がある

教育の軸としてペーパーテストや他人との比較をすることを批判的にとらえていて、それらの代替案を作りたいと思っています。 しかし、そういうと「今の学校はよくない」というただの現状否定と勘違いされる心配があります。 「数学なんて勉強しても社会に出…

競争は飛び越えるためにある

私のこれまでの人生で、他人と競争することで成長したという経験が全くないので、競争の良さをネイティブには理解できていません。 誰かとお話をしているときに「ライバルの塾は?」というようなことを聞かれたりするので、そういう勝ち負けのような考え方も…

悪いところを直すには時間が足りない

私自身、かつては悪いところを改善していくのが成長だと思っていました。 自分に足りない能力を見つけて、それを直していくことに自己満足を感じていたのかもしれません。 しかし最近はいくら悪いところを直しても「悪くない」状態になるだけで、「良い」状…

何を目指せばいいのか予測できない

子どもも大人もわからない 今や10年先を予測することは不可能な時代であるともいわれます。 小中高は 6 + 3 + 3 = 12 つまり12年もあるわけですから、学校に通っているうちに時代は変わってしまいます。 小学校入学時と高校・大学卒業時とでは、求められる能…

選択させること

「こうやったらうまくいく」という自己肯定感を高める関わり方として、「選択させる」という方法があります。 選択させることで、自分の意志で決めたという責任感をもって行動することができます。 たとえば、仮に自分の知識と経験から、絶対に自信のある効…

締切の一種としてのテスト

テストは有効なイベント 脱ペーパーテストについて考えていますが、テストは勉強の締切として有効だと考えています。 ペーパーテストが全く必要ないとはもちろん思っていません。 そして現実的に今すぐペーパーテストがなくなるわけではないので、うまく活用…

ひたすら信頼すること

口うるさく叱ったり、下手に口出ししない方がいいとわかっているのに、つい干渉してしまう、ということがあるかと思います。言ってしまってから自己嫌悪に陥ったり。 そういったことを、理屈ではダメだとわかっていてもなかなか実践できないというお話も聞き…

他人と比べないことと競争することは別の話

「他人と比べないこと」と「競争しないこと」は同じ意味ではなく、少し複雑な関係にあります。 順位をつけないのは他人と比べている証拠 たとえば運動会でみんな並んで一位でゴールするという、都市伝説のような話があります。一見競争を避けているように見…

ほめない評価法

自己肯定感を高めよう、という気持ちでとにかく良いところをほめようとすると、かえって嘘くさい褒め方になってしまう、ということがあるようです。 ほめられるというのは外部からの評価ですから、ほめられないとやらなくなるという心配も少しあります。 も…

根性論のための自己肯定感

先日の記事で自己肯定感とは「こうやったらうまくいく」という自分を信じられる感覚だというお話をしました。 3kuni.hatenablog.com 自己肯定感が低いと「やってもムダ」という感覚をもつようになります。 今の若者について「言われたことしかできない」「仕…

塾に行かない子にも多様な学びを

コンプレックスビジネスとしての塾 塾に入るきっかけは、「成績が下がってきた」ということにが多いかもしれません。 学習塾は不安を解消する、いわゆるコンプレックスビジネスとしての位置づけをされることが多いです。 地方では特に、塾に若干ネガティブな…

バブル世代には自己否定感から説明しないといけない

50代前後の方とお話をしていて、最近の若者の打たれ弱さにについての話題になりました。その時、私が反論しながら感じた世代間の意識のギャップについて考えてみました。 若者は打たれ弱いは本当か? 今の日本人は他国と比較しても自己肯定感が低いという調…

今の時代こそすべての人が教育に口を挟むべき

知識の差での尊敬 今でも学校の先生は尊敬されていますが、かつてはもっと尊敬されていたのだと思います。それは専門的な知識をもっているからというのも一つの理由になっていたようです。 何かを「知っている」ということが、ある種の権威になっていました…

塾にとって成績がすべてではない

塾は成績を上げるために行くもの、という先入観はあると思います。 しかし、真剣に生徒と教育に向き合っている塾の先生方の中には、成績だけが重要でないことを主張される先生もいらっしゃいます。 小中学生向けの学習塾は評判を表現する言葉はいつも「いい…

マルバツ思考

二者択一で判断する思考(バイナリ思考)はやめるべきだという主張があります。ロボットやコンピュータに取って代わられるものだからだという主張があります。 勉強にとってはマルバツがつくのはごく当然のことで、それなしには考えられませんが、もしなくすと…

課題レポートの案

いかに脱ペーパーテストをするかというのが最近の関心事ですが、評価の方法はまだまだ模索中です。評価と指導方法は深く関連しているので、境界線を引くことが難しいです。 現段階で考えていることをまとめていきます。 教科の内容の評価 たとえば「中学数学…

文章の書き方

効率が良く、質の高い文章の書き方を模索しています。いきなり書き始めるのは論理の組み立てがなかなか難しいです。 今のところ、このような書き方がいいのかなと考えています。 とりあえず言語にする まずは考えたことを言語として書き留めます。文法や誤字…

文章を書く時に、心にブレーキをかけるもの

ここ数週間、中高生に文章を書くように誘って短いエッセイを書いてもらっていました。 文章を書くことに苦手意識を持っている生徒が多いことは容易に想像できると思いますが、生徒たちが書く時にどんなことが心にブレーキをかけているのかじっと観察してみま…

エレカシ宮本「うっとりと」する勉強

エレファントカシマシの宮本氏がこんなコメントをしていました。 「勉強って好きです。いいですよねぇ。あんなにうっとりと。自分で完結できるというか。」 ai-am.net 没入する「うっとり感」 この記事の筆者と同じように、勉強に「うっとりする」という言葉…

「和」と「個」

フィンランドの教育を分析していると、個人を尊重する意識がものすごく強いのだなと感じます。 clase.wasedabook.com 日本でも少子化の影響で、あらゆる面で子ども一人一人に丁寧に扱うようになってきていますが、やはり日本人には「和」という意識は切って…

成績が下がることはマイナスか

テストの順位や偏差値は下がることがありますが、それは本当に成長していないことを意味するのでしょうか。 私は、成績が下がっていても、ほとんどの生徒が成長し続けていると考えています。日々学校の授業で新しい知識をインプットして、仲間とコミュニケー…

テストよりも信頼される評価法を作り出せるか

先日のセミナーを開催して改めてわかりましたが、ペーパーテストの順位、偏差値というのは非常に強い影響力を持っています。教育学の研究者の中には「数字の魔力」と呼ぶ人もいるほどです。 3kuni.hatenablog.com 私自身は学校教育全体を変えられるわけでは…

セミナーを開催して思ったこと

今日は様々な年代のお子さんを持つ親御さんたちを対象に、これからの新しい教育について小さなセミナーを開催しました。みなさんから率直な意見を聞くこともできて、とてもうれしかったです。 新しい教育スタイルは何を目指していて、どんな形で行われている…

外部評価ほど不公平なものはない

自己評価は主観的で、外部評価は客観的だという一般的な考えがありますが、外部評価の客観性を担保するのは本当に難しいことだと思います。特に数字を使った評価を解釈する能力の差が、個人によってあまりにもバラつくことがとても気になります。 たとえば、…

学歴は人生の選択肢を増やすか

何のために勉強するの?という生徒からの質問は、教育に関わっていく限り永遠に考え続け抜かなければならない答えのない問いです。 その答え方にそれぞれの個人のポリシーが詰まっています。 各人さまざまな答えがあると思いますが、「何のために勉強するの…