選択させること
「こうやったらうまくいく」という自己肯定感を高める関わり方として、「選択させる」という方法があります。
選択させることで、自分の意志で決めたという責任感をもって行動することができます。
たとえば、仮に自分の知識と経験から、絶対に自信のある効率の良い勉強法を知っているとします。それを生徒にやるかやらないかを選択してもらいます。
もちろん、「やる」と答えて実行したらそれはとても良いことです。実際は選択肢を提示したからできたことかもしれませんが、本人の中では「やらされた感」は無いからです。
反対に、「やらない」という返事だったらどうしようかという不安があると思います。
もし「やらない」という選択をしたとしても、「あぁ、そう」くらいで承認してあげるのです。
これは「正解は相手の中にしかない」ということの良い例です。自分が信じる正解だとしても、強制的にやらせたりする必要はありません。
自分がどれだけの知識と経験を持っていたとしても同じです。
選択して「やらない」と決めたのなら、決してゼロではなくプラスになっているのです。なぜなら自分でやらないと決めた、と認識できるからです。
もしかしたら後で改めて考えた時に、やってみようと考えるかもしれません。
こういった選択させることの繰り返しを、時間をかけて見守ります。そうすると次第に自己肯定感が高まって、自分から動けるようになっていきます。