バブル世代には自己否定感から説明しないといけない

50代前後の方とお話をしていて、最近の若者の打たれ弱さにについての話題になりました。その時、私が反論しながら感じた世代間の意識のギャップについて考えてみました。

若者は打たれ弱いは本当か?

今の日本人は他国と比較しても自己肯定感が低いという調査結果があります。

%% http://www.niye.go.jp/kenkyu_houkoku/contents/detail/i/126/

若者の打たれ弱さは単純な打たれ弱さではなく、自己肯定感の低さからくるものではないかと思っています。

「自分は何をやってもダメだ」という自己”否定”感をもつ傾向がある上に、さらに外部から否定の圧力がかかると、かなり大きな精神的ダメージになります。

もちろん過去の世代との比較ができていないので、感覚的なものと言われるかもしれないのですが。

例えば同じように叱られるのであっても、ある程度個人が自信を持っていた昔と、今の若者とでは心の在り方が違うことを理解してもらいたいと思っています。

自己肯定感って何?

自己肯定感という字面があまりよくないのかもしれませんが、意味が正確に伝わりにくい言葉です。

自己肯定感の勘違いの例として、「私は何でもできる!」という全能感と混同されがちです。そういう根拠のない気分の問題とはちょっと違っていて、自己肯定感とは「こうやったらうまくいくなぁ」という感覚です。これは誰に説明する時でも、ひとことではなかなか説明しにくいものです。

逆に「何をやってもムダ」という自己否定感から説明した方が伝わりやすいことが多々あります。

バブル世代は自己肯定感の塊

「根拠は無いけど、未来は明るいだろう」と感じられたバブル世代の感覚は、まさに自己肯定感の塊で、その世代からすると、自己”否定”感は全く想像できないものなのかもしれません。ここに大きなギャップがあります。

「こうやったらうまくいくなぁ」と考えるなんて、そんな当たり前すぎることだろう、と思われているかもしれないのですが、その感覚を持てないのです。

「何をやってもムダ」という今の若者の心の在り方がわからないから、打たれ弱いという意見が出てくるのですね。

逆もまた然りで、自己否定感にとらわれている若者に自己肯定感を理解してもらうのはかなり難しいことかもしれません。

私の意見としては、若者自身が悪いわけではなく、自己肯定感は成長過程のどこかで大人によって削られているのだという意識が強いです。自己肯定感の向上はどんなことよりも優先して取り組むべき課題だと考えています。