働くことは精神的な逃げ場でもある

働かずに遊んで暮らすことが一つの夢のように思われていることがありますが、実際に遊んで暮らすことに耐えられるのは稀な才能を持っている人だけだと思います。

お金や衣食住が満たされたとしても、存在意義や重要感を感じられないまま生き続けることはかなり難しいのではないでしょうか。

お金が無くても死にませんが精神が崩れると残念ながら死を選んでしまうことが度々あります。

嫌々ながらも働いている人が多いというのは、ある意味では精神的な支えを求めているのかもしれません。いわば手っ取り早く自己重要感を得るために、労働に逃げ延びているという見方もできます。労働者のそういった不安な心を経営者が悪用した結果がいまの日本の労働観につながっているようにも見えます。

働かなければ「ならない」という固定観念は生活するためのお金だけではなく、精神の居場所のためにも必要だということなのではないかと考えています。お金から解放されるだけでは足りず、自己重要感を確保することも大切だと思います。