神視点で語ってはいけない

よく知られている伝え方のスキルとしてIメッセージ・Youメッセージというものがあります。主語をYouにして命令的に表現するのではなく、Iを主語として自分の気持ちを伝えた方が効果的だというものです。

日本語の場合、この考えにちょっとした微修正が必要です。

英語の場合は主語をはっきり言うので "You broke your promise." といったように、自然にYouという言葉を使います。

一方日本語の場合は 「約束破ったでしょ」 というように主語を使わないことが多いです。

主語を抜くことは、神の視点から事実を語るということです。言う方にとってはいかにも正しい事実を述べているという満足感を与えます。Youメッセージの代わりに神メッセージを使いがちだということです。

しかしそういった正論では人の感情は動きません。そうではなく、自分の状況を理解して存在を承認してくれる人の話に同意しようとします。

ですから神視点で語っているときは少し意識して、「私は」という主語をつけて伝えるとよいのではないかと思います。