学校や塾は家庭に尻込みしてはいけない

人類の歴史で見ると核家族やそれより少し大きいくらいの集団は、ヒトにとっては小さすぎて極めて特殊な集団であり、そのような集団(家庭)が子どもに与える影響はかなり少ないという説があります。

性格や能力などのほとんどは親からではなく、子ども同士の仲間グループから学ぶと考えられています。

今の教育観においては家庭をかなり重視しますから、常識に反していますよね。学校や塾も「親御さんがそういう方針なら」ということで家庭の教育の邪魔をしないように振る舞うことが多いかと思います。

でも、学校や塾は家庭とは別の価値観を提示していいんじゃないかと思います。

特に塾は家庭の言いなりになる傾向があります。保護者がテストの点数が低いと言うのでテストの点数を上げるサービスを作り上げたのが今の塾の形ですよね。

しかし本当に点数を上げるのが親御さんのニーズなのか、立ち止まって考える必要はあると思います。

自動車会社フォードの創設者ヘンリーフォードの言葉「もし顧客に、彼らの望むものを聞いていたら、彼らは『もっと速い馬が欲しい』と答えていただろう。」という話を思い出します。

資格としての学歴を手に入れてほしいとか将来安定した生活を送ってほしいとか色々ありますが、つまり幸せな人生を送ってほしいというのがほとんどの場合のニーズなのではないかなと思います。

家庭の評価基準に合わせすぎたり、家庭の言うことと違うことをするのに罪悪感を覚える必要はないのだと思います。

もし「点数が上がりません。なんとかなりませんか」と保護者が訴えてきた時に「自分で計画を立てて勉強ができているので、問題ありません」という学校や塾なりの知見から主張したらよいのではないでしょうか。

専門家ならば専門家なりの見解があり、それは家庭よりももっと自信をもって提示することができるはずです。もちろん主張する際にはわかりやすい表現方法でなければならないので、そこがポイントになると思います。