指示命令は不要、価値のあるフィードバックを

先生や親はどうやって子どもに注意したら聞いてくれるのかと、頭を悩ませています。しかし命の危険が無い限り、指示命令で相手の行動を変える必要はありません。

たとえば授業中居眠りをする生徒に「起きなさい」という注意をする場面があるかと思います。これは指示命令タイプの注意です。

短期的にはこれで改善することがあるかもしれません。しかしそれは悪いと思ったからではなく、指示されたからそうしただけです。本人の内部には何も成長がありません。指示されると、自分で考える必要がなくなるからです。

居眠りにフィードバックを与えるとしたら、どのくらい居眠りしていたか「〇〇分寝てたよ」と伝えて、それで終わりです。

小学生にもなれば何が良くて何が悪いかの判断はできます。居眠りしていたことへの後悔がおそらくあります。寝ていた事実だけ伝えて、そこからどう考えて行動するかは本人が決めることであり、信頼して見守るのです。

忘れ物に関しても同じです。忘れたという事実を本人に知らせる方法を大人が知恵を絞ればいいのです。

叱り方の技術より、フィードバックや問いかけの技術を磨く時間に充てた方が有意義でしょう。