50:50の問いかけ

先生が問いかけるのは先生自身が答えを知っているものであるというのが当たり前の感覚です。

勉強を促進する関わり方としては、少し違った形もあります。「50:50の問いかけ」という考え方をすると良いと思います。

先生が問いかける質問を、先生自身が答えられなくても良いというコミュニケーションの方法です。

たとえば、「鎌倉幕府を作ったのは誰か」というのは問題を出す先生と、答える生徒の関係は100:0で、先生だけが答えを持っています。

一方で、「春夏秋冬どの季節がよいか」というのは一つの正解がない、先生と生徒が50:50で答えを探すような問いかけです。

知識というのは絶対的な権威ではありません。人と人が共通に認めることで、はじめて知識として成立します。今の時代は、一つの答えを覚えることよりも、正解のない問いをいかに解くのかという論理的思考力が求められます。

先生として、わからないことはわからないと言えること、質の高い50:50の問いかけができることは重要な能力です。