信頼する愛情

子どもを取り巻く環境はどんどん安全になってきています。それ自体はとても良いことですが、教育的な意味合いとしてはどうでしょうか。

たとえば、遊び方によっては危険とされる遊具がどんどん撤去されていきました。責任がどうこうという問題に巻き込まれたくないがために、撤去というよりは「隠した」という印象が強いです。

教育的には、どのように扱うと危険なのかをしっかり説明して、あとは信頼して任せれば良いと思います。そうして生徒が試してみる中で、何が安全で何が危険かを学習していけばよいのです。

信頼できないのは、相手より自分のほうがかわいいからです。

子どもを信頼するよりも自分のリスクを無くすために遊具を撤去する、あるいは遊具の管理者を信頼するよりも自分の感情を守るために管理者を非難するなどの行為に現れます。

いじめ問題に関しても同じで、学校が責任を果たしたかどうかという論点ではなく、いじめに関して生徒にどういう教育をしていったらいいのかを真剣に考えるべきであると思います。

かわいがるだけが愛情表現ではありません。信頼して見守るということがいかに強い愛情表現でその後の人生に影響を与えるか、何度でも再確認したいと思います。