希少価値に手を出さない

アナログからデジタルに変わっていくにつれて、希少価値というものが前時代的な考えのように見えてきます。

希少価値というのは有限のものの中から何かを選ぶことです。最初から数が限られてるものの中から何かを選ぶと、その時に価値が高いものが生まれるということです。

希少価値を求めることの問題点は奪い合いに巻き込まれるということです。競争であったり奪い合いに巻き込まれてしまうということがあります。

例えばファッションでいうと象牙とか毛皮のように数が限られているもの、貴重なものというのはそれだけで人間や動物から何かを奪って何かを手に入れるというような構造になってしまいます。

一方でデジタルの世界では希少価値ではなく自分自身の価値という基準でものを選ぶことができます。

例えば音楽の話でいうと、アナログ的な世界ではマニアックなジャンルやアーティストのCDとかレコードを入手するのは結構難しいわけです。それは数が限られているから高かったり入手しづらかったりするわけです。

それがデジタルであれば月額1000円ぐらいでかなり細かい趣味の音楽でもすぐ手に入るというのが今のデジタルの世界です。これはなぜかと言うとデジタル化された物は物理的な「棚」が必要ないからです。

アナログ的な物っていうのはどんなに小さくても棚や収納スペースが必要になってきます。例えば CDの一つ一つはは小さいですが、店に並べるということを考えると物理的スペースの制限があります。

それがデジタルにはないということです。このような形でデジタル化していくにつれて他の人の基準で希少価値を追い求めるのではなくて、自分がありのままで本当に欲しいもの自分の価値を追求するということが重要になってくるのではないかと考えています。