考えない人の力強さ

もののけ姫を劇場で観てきました。大人になって観てみると視点が変わってまた新たな発見がありましたが、主人公アシタカが理屈で考えずに素早く行動する姿勢にハッとさせられました。

アシタカは自分の呪いの元を探ることがきっかけで、自然と人間が対立する争いに巻き込まれていきます。その中でもどちらかの味方をするという打算なしに、目の前に傷ついた人がいれば助けていきます。

それに対して山犬一族やエボシ御前の仲間たちは、自分たち理屈と正義をもって行動しています。それぞれの理屈は、たくさんの命を救うために考えられたものでどちらの言い分も納得できるのです。

私たちは考えすぎて息詰まるということが非常に多いものです。

アシタカは頭で考えるのではなく、その場その場を確実に解決していき、その姿が力強く魅力的に映ります。

考えることが正義で考えないことは悪だと二分法で考えてしまいがちですが、必ずしもそうとは限らないことをよく覚えておかなければならないと思います。