デジタル化できないのは雰囲気

「これからは塾もデジタルの時代だ」と言われて10年くらいになるでしょうか。これまで映像授業やオンライン指導がじわじわと広がりを見せてきましたが、この度の休校というピンチをきっかけにさらに大きく前進しました。

単方向のレクチャー、双方向の対話などソフト面はデジタル化できるとなると、リアル教室の意義は何なのかというのが塾関係者に共通する課題意識でした。

ぼく自身はデジタルが発達することで、デジタル化できない部分のアナログの価値が先鋭化すると考えています。

机の手触り、椅子の座り心地、教室の匂い、掲示やインテリアなど教室に入った時に見えるものなどデジタル化できない、いわば雰囲気にこだわって投資するべきだと思っています。

そんなものにこだわってどうする、という意見も多数あるわけですが、デジタル化が進めば進むほど、生徒が五感で何を感じるかが重要になってくるのではないかと思います。

そしてそれぞれの塾のポリシーに合わせてアナログ的なものをチューニングされていきます。講義形式を重視するのであれば先生に注目が集まるような導線設計になるでしょうし、生徒同士で対話が生まれるようにしたいのであればオープンな導線設計になるかと思います。

デジタル化する時代だからこそ、デジタル化できない部分に注目していく必要があるのではないかと考えています。