ひとりで抱え込まない練習

チームワークをする上ではひとりで抱え込まずに、権限を委譲していくというのが非常に重要です。

その一方でこの能力を人生のどのタイミングで身につけるのかと考えるとなかなかいい機会がないように思います。

そして学生生活の中ではむしろ他人に頼ることが甘えとして切り捨てられそうな雰囲気を感じます。

学校の教育段階で、ひとりで抱え込まずに誰かに任せるというスキルを学んでも良いのではないかと考えています。

仕事をするときは部下や後輩に任せきる、ということが必須ですし、家族との関係においても干渉しないことは非常に重要なことです。

ひとりで抱え込まないというのは、言い換えると「自立」と同じ意味の言葉だと思っています。

自立と言うのは頼れる先を複数持つということだからです。例えば自分だけの力で解決しようとしたり、自分に都合の良いイエスマンとしか一緒に仕事ができないというのは、頼る先が少ない孤立した状態といえます。

そうではなく、自分の苦手なことを他の人に頼んで任せきることができる状態を自立と呼ぶのではないかと思っています。

人間が合理的でないことを理解し、自分より能力が高かったり低かったりする他者を認め、信頼を作っていく練習を若い時代にできたら良いのではないかと考えています。