共感は他人からの自立につながる
相手の気持ちを理解して共感することは、ただの迎合ではなく自立につながると考えることもできます。
「あなたはこう考えたんだね。それはそれとして、自分はこう考えるよ。」というように、他者と自分を分離する発想につながるのではないかと考えています。
もっとコーチング的な発想をすると「あなたはこう考えたんだね。じゃあどうしたらもっと良くなると思う?」というような言葉をかけることができます。
たとえば部下が指示を聞いてくれないと悩む人がいたとして、部下との信頼関係の構築や権限委譲の話をするのは正論すぎます。自分の信じる正論をぶつけても結局は対立するだけでお互いに実りの少ないストレスだけが残るやりとりになります。
先ほどのフレーズにあてはめると「なかなか思った通りに動いてくれないよね。どうしたらいいと思う?」というような感じになるでしょうか。
正論をぶつけるのは相手と自分を一体化して見ているからだという可能性があります。相手と自分を分離できていれば相手の考えを認めることができ、自分とは異なるということをごく冷静に当たり前のものとして受け入れることができます。