勉強は権威ではなくコミュニケーション

古い勉強観を変えていくために、今の実態を理解していく必要があります。

我々が当たり前と思っている勉強は「権威型」です。先生が絶対的な正解を持っていて、生徒はそれを受け入れることが勉強だという固定観念を持っています。水が上流から下流へと流れていくようなイメージです。

新しい勉強観は「コミュニケーション型」です。双方向の対話の中でお互いの納得できたものが一つの答えになるという考えです。

たとえば、

「リンゴは上から下に落ちる」

というのは誰しも理解して納得していると思います。

ところが

แอปเปิ้ลตกลงมาจากด้านบนลง

と言われても、これが正しいかどうか判断できません。タイ語で「リンゴは上から下に落ちる」と書かれています。

ここまで極端でなくても、伝え方が間違っていれば相手に伝達することはできず、自分にとっての正解は相手にとって意味を持たないということになります。

塾講師がついつい頼ってしまう権威の例は「自分のほうが年上」「自分のほうが成績が良い」「指導経験が長い」だから自分の方がより正解を知っているという価値観です。

これらの価値観は学習の妨げになるので捨てるべきです。

勉強はコミュニケーションであり、どのように伝えるか、どのように傾聴するかを常に工夫しながら関わるものだと思います。