努力と結果の関係は薄い

何事も、努力すればすぐ結果に反映するという比例関係的なとらえ方があります。これは「なんでがんばっているのに成果が出ないのか」という風にモチベーションが下がりやすい考え方です。

それに対して、いきなり結果に表れるのではなくしばらく努力を継続してから一気に伸びるという、指数関数的なとらえ方もあります。

これらとはちょっと違う考え方として提案したいのは、努力と結果の因果関係は思っているよりも薄いという考えです。

苦労して努力したからいい結果になったということが、どこまでが根拠のあることでどこからがファンタジーなのかを見極める必要があると思います。

努力はムダだから、投げやりな姿勢でいいということではありません。

生まれ持った特性、自分のいる環境など、努力とは関係のない要素から結果が決まってくるのではないかということです。むしろコントロールできない部分を認めることで、落ち着いて自分ができることに集中できると思うのです。

なぜそのような考えが必要かというと「みんな苦労しているんだから」というような、苦労することへの精神的依存があまり良い結果につながっていないように見えるからです。

効率的な方法を考えることを放棄して、苦労する方法に逃げているのかもしれません。たとえば業務をデジタル化して決められた時間内で終わらせる努力よりも、労働時間を伸ばして苦労する努力が評価されてきたようなことです。

努力によってそこまで結果は変わらないとしたら、他のどんな要素が結果に影響を与えるのかをじっくり見ることが大切なのではないかと思います。