なんにもない人にいいねを

能力の高い人を少数を選ぶのではなく、全員の少しずつの力を集めていくのが合理的な考えだと思っています。

単一の価値観にこだわらず、様々な面から評価できることに加えて、能力の高い低いに振り回されない価値観をもつことが必要です。

  • 勉強できる人に「いいね」と言える
  • スポーツできる人に「いいね」と言える
  • なんにもない人に「いいね」と言える

この中のどれか一つでも欠けてはいけないのだと思います。

注意しなければならないのは、たとえば「運動会でみんな一緒に1位でゴール」といった発想です。これは実は能力の高い人が優れているという価値観を後押しするものです。

能力が高くても低くてもいいのであれば、1位も6位でもいいのです。1位が絶対的な価値があるという前提があるからみんな1位にしようと考えるということです。

これは知的障害のある方に対して、何か天才的な才能を持っていることを期待するのも同じです。悪意はないにしても、障害という欠落していることがある代わりに別の分野で能力が高いのだろうという推測は、能力があることに人間の価値を求めているということです。

そうではなく「能力があってもなくてもいい」という価値観は、何かに優れている人を認めることもでき、かつなにもできない人も認めることができることなのではないかと思います。