質問を最小限にするコーチング

コーチングはアメリカで発展してきましたが、日本人がそのまま直輸入するのではなく、日本なりの独自の形に翻訳しなければならないと考えています。

特に顕著なのがコーチング最大の武器と言われる「質問」です。質問されることによって脳が自動的に答えを探そうとするという理論ですが、これをそのまま日本人に適用できるかというと疑問が残ります。

YouTubeコーチングの動画を観てみると、アメリカ人同士のセッションでは質問するということがごく自然な形で行われているように見えます。

一方で日本人同士のセッションではちょっと違っていて、若干不自然な感じに見えます。質問されること自体に圧を感じるという側面をしっかりケアしてあげる必要があると思います。

ぼくたち日本人はみんな同じ答えを共有していると考える傾向にあります。ですから、コーチが質問をしてきて「さぁ答えてください」みたいな雰囲気で待ち構えられると圧力を感じるんです。

「えっ、コーチは答えを知ってるのに、わからないのは自分だけ??」

入試や就活のときの面接なども同じ雰囲気ですね。質問されて答えを必死に探したあげく「答えられない自分に幻滅する」という非常によくない状況が見られます。

きっと質問されることの重さがアメリカとは違うんですね。

コーチング以前のラポール構築に時間をかけるのもいいですし、「コーチングなので、質問にすぐ答えられなくてもいいですよ」と説明してあげるというのもいいと思います。

他には問いについて一緒に考える「共通な問い」もいいアイディアだと思いますし、質問の数をできるだけ減らすことも洗練された方法ではないかと思っています。