成長という「線」ではなく今この瞬間の「点」に集中する

点よりも線で考えるほうが良いのだという固定観念があります。

成長とは現状と目標を線でつないだものだとすると、そういったものが本当に必要があるのか少し怪しいと思っています。邪魔とは言わないまでも、注意散漫にするのではないかと思うからです。

たとえば塾講師が授業料の売上の営業目標を設定したとします。塾の授業や保護者対応など素晴らしいサービスを提供すれば売上が上がるはずだという発想は理解できます。しかし、本当に生徒や保護者のためを考えることに集中できているでしょうか。

もし、そういった成長指向や目標がなければ、今この瞬間の生徒や保護者にもっと集中できてその結果より質の高いサービスが提供できるのではないかと考え方もできます。

勉強でも同じことです。成長して成績を上げるとか志望校に合格するということが、今この瞬間の学びの楽しさから注意を逸らすことになっていないかという心配があります。

学び自体の楽しさではなく、成績が上がるかどうか、親はなんと言うだろうか、学校や塾の先生はどう思ってるんだろうか、友達と比較して自分はどうかとか考えることで注意が逸れなければいいのですが、現実的にはそうではない状況も見受けられます。

線を伸ばそうとすることによって欲張りや注意散漫になる可能性があります。成長という線ではなく、今この瞬間の一点に注目した方がより質の高いものになることもあるのではないかと考えています。