点数が取れるという表現

ペーパーテストは出題者と解答者のコミュニケーションであるという側面があります。

日常的には「ここを勉強すると点数が取れるから」という理由で勉強していることが多いわけですが、もう一方踏み込んだ考えをすることもできます。

テストは人間が作ったものであり、決して完成品などではありません。

人間である出題者がいて、出題の意図があります。このような勉強をしてほしい、このような能力を身につけて欲しいというメッセージが込められています。高校入試の場合は、教育委員会から「テストでこういうことを問うから、現場の先生たちはこういう勉強の仕方をさせて欲しい」というメッセージが発せられている場合もあります。

たとえば、歴史の年号を答えさせる問題では年号の数字を覚えることを重視していると考えられます。歴史のできごとを並べ替えさせる問題では、前後に何が起こり何が原因で次のできごとが起こったのかという結びつきが大切で、数字を暗記することは大切ではないという意図が感じ取られます。

点数が取れるから勉強するというのではなく、人間である出題者はこういうことを聞きたいのかな、という想像をしながら勉強すれば、楽しいとまでいかなくても少しだけ深く考えられるのではないかと思います。