ヘリコプターペアレンツの恐ろしさ

モンスターペアレンツという言葉はかなり浸透して、多くの親が自分はそうならないようにしようと心がけているようです。モンスターペアレンツではなく、耳慣れない言葉かもしれませんがヘリコプターペアレンツというものが最近注目されています。

親がヘリコプターのように空から監視し困ったことがあればレスキューするというものです。何をしたらいいかすべて親が指示を出し、問題解決まで手を出す過保護な状態のことを指します。

ヘリコプターペアレンティングによる弊害は、自分で困難を乗り越える能力が欠如してしまうことです。失敗の体験から自分の力で対応する力を学びます。その経験が無いと、たとえば自分で生活をコントロールできずに健康を害するという問題も起こります。

アメリカではヘリコプターペアレンティングが大きな問題とされていますが、日本ではもしかしたら問題として扱われないのではないかと思います。むしろ手をかけていることで親が評価されることがあるかもしれません。

勉強でいうと、親が勉強法やスケジュールを全て指示を出すことによってただの作業になってしまいます。「勉強しているのに何も学んでいない」という矛盾した結果に陥ります。たくさん教えると学びが少ないという非常に繊細な教育の難しさを表しています。

成功体験を作ってあげることではなく、親にできることは失敗体験をフォローするということなのではないでしょうか。