やりたくないこともやらなくてはいけない、というのは本当か

生きていくためにはやりたいことだけやっていてはダメだ、やりたくないこともやる必要があるという発想があります。

厳しくも正しい態度として広く受け入れられているようですが、視点を変えると失敗を許さない狭量な考えという見方もできるかもしれません。

人は失敗するかもしれませんが、それを周りの人が先回りして防ぐ必要があるのでしょうか。むしろそれぞれの人が自分の手で失敗体験をすることは必要なものだと思います。

たとえば東大に行きたいという生徒がいたとして、やりたい科目の数学だけ勉強していたとします。結果として科目のバランスが偏りすぎて不合格になったとしても、それで人生終わり、周りの忠告を聞かなかった無能な人間と切り捨てていいのでしょうか。

やってみて失敗したからといってそれで終わりではなく、反省するかしないかもわかりませんが、その先どうするかは本人が決めるということでいいのです。

失敗を許せるくらいに相手を信頼するべきなのではないかと思います。そして失敗を防ぐことではなく、失敗した後に支えてあげることこそ教育的な愛情表現なのではないかと考えています。