教えずに問いかける

先生にしても親にしても、子どもに手出し口出しせずに関わるということは難しいものです。

言い換えると、何が正解かはその人によるという他者の視点を持つことはなかなか難しいということです。大人同士で会話する時にはできていることが、つい子ども相手だと自分の方が正しいという意識が強く出てしまいがちです。

子どもはよく予想外の質問をしてくるので「正解を答えなければならない」という見栄を張る心理が働くということもよくあることです。

そのような時には「教えない、問いかける」というのがおまじないのようなフレーズになります。

教えるという気持ちをいきなり無くすというのは難しいので、とにかく問いかけるだけでいいという心構えが必要です。

これは単に関わり方の方法論だけにはとどまらず、知識とは本来お互いの共通認識の部分であるので、どちらかが正解ということではありません。正解はどこにもないからこそ対話して共通する部分を見出していくものです。