教育は無料であるべきか

教育は無料で行われるべきだという主張があります。その理由は経済的な格差が教育の格差になってはいけないという理由からです。

状況は非常に複雑ですから何が正解ということはありませんが、1つ考えなければならないのは、何らかのお金の流れがあってこそ無料の教育が成り立っているということです。

教育を受ける側が無料でありさえすれば良い、という問題ではなく、全体のお金の流れを考えなければ持続可能な運営はできないということです。

たとえば学校の運営に使う公金も天から降ってくるわけではありません。つまり、誰かが稼いだお金の中から税として引かれ、負担しているのです。特に、子どもを持たない独身の国民や、意図的に子どもを持たない家庭からも公立学校の費用は徴収されているのです。

そういった意味では100%無料の教育というものは存在しないのだと思います。

経済格差が教育格差になるということに関しても、少しの疑問が残ります。無料の教育があったとしても、それよりも質の高い有料の教育があったとしたら経済力のある家庭はお金を払って少しでも良い教育を選びます。無料の教育サービスがあったとしてもむしろ格差を広げる可能性があるのではないかという疑問です。

現状としても多くの保護者が私立学校に通わせたがるのもそういった原理だと思われます。

公金というリソースを使うのではなく、経営力というリソースを割り当てれば有料の教育サービスでも持続可能な運営が十分可能だと考えています。