合意形成とルール

画一的にルールを決めるのではなく、できる限り個別に対話して合意を得ていく方が、よりお互いが納得して柔軟に対応できるのではないかと思います。

ルールの中でも合意形成が積み重なったルールであればいいのですが、合意のないまま「ルールだから」という理由で守られるルールは効果が薄いと思われます。

たとえば人のものを盗んではいけない、ということに関しては子どものころから教えられたり経験したりして、盗むことはいけないというルールは合意を得られますその上で日本では窃盗罪というルールが定められているわけですが、これは合意の得られたルールです。

一方で、欠勤連絡をLINEでするような賛否両論あることについては、合意が得られたり得られなかったりすると予想されます。合意の得られないままルール化すると形骸化してしまう可能性が高いです。

話が脇に逸れますが、合意形成という言葉をもっとすんなり伝わりやすい言葉に言い換えたいと思っていますがなかなか良い言葉が思いつきません。コンセンサスという言葉もありますが、さほど伝わりやすくならないのが悩みどころです。

話を元に戻すと、硬直化した一律のルールではなく、個別の状況を見て対話して、何がより正しいかを判断していくのが良いと思っています。

その時に求められる合意形成能力は、言い換えるとコミュニケーション能力です。相手の視点に立って考え、言葉を選んでいくというような能力が必要になります。

乱暴な言い方をすれば、個々のコミュニケーション能力が十分あるならばルールは無くても良いはずです。ルールを厳密にするのではなく、個人がそれぞれの合意形成能力を高めることの方が効果的なのではないかと考えています。