対話的な学び

平成29年3月告示の学習指導要領で「対話的な学び」という文言が採用されました。これまでの指導要領ではアクティブラーニングという文言であった部分が書き換えられた形です。

受動的な学びからの脱却

一方的な知識注入をする学習は、今の時代背景にはそぐわなくなっています。

たとえばお医者さんの言うこととインターネットの情報ではどちらが信用できるでしょうか?昔はお医者さんを信用するしかなかったので圧倒的な正しさを持っていました。しかし現代では50:50とまでは言わないまでも、それなりにインターネットで知識は手に入れることができるようになりました

一方的に上から下に流れる知識、学校でいうと先生が講義をして生徒がそこから知識を手に入れるというスタイルは最適解ではなくなりました

対話で知識が形成される

知識は一方向ではなく、対話によって双方向で形成されます。

たとえば、AさんとBさんが10時に待ち合わせをしました。10時という時刻は、AさんとBさんが納得して共有している知識です。二人にとっては待ち合わせが10時というのは正しい事実ですが、Cさんからすると待ち合わせの時刻は知りようがないことで、正しいかどうかわかりません。このように、知識は絶対的に正しいことではなく、あくまでもローカルルールとして形成されます。

そのローカルルールを知る人間が増えていくと、より大きな知識になります。「リンゴは上から下に落ちる」という知識は、ものすごく正しいように見えますが、ただ単に60億人の人が納得して共有しているローカルルールだというだけのことです。

塾では

塾でいうと、先生が講義をして知識をどんどん与えていくような一方向の授業は賞味期限が近づいてきています。

参考: 体育における「主体的・対話的で深い学び」に関する考察 https://mie-u.repo.nii.ac.jp/index.php?action=pages_view_main&active_action=repository_action_common_download&item_id=11829&item_no=1&attribute_id=17&file_no=1&page_id=13&block_id=21