学生は勉強したいのに大人が邪魔をする

「小学生の時みたいに楽しく勉強したい」と言っていた生徒がいました。

学生は本来学びや勉強が好きでやりたくて仕方ないのに、大人が邪魔をしていくうちにだんだん嫌になっていくという見方がふさわしいかなと思っています。

しかし私たちは知らず識らずのうちに逆の考えをするようになってしまっています。学生は勉強が嫌いだから、その嫌いなことを好きな方向に変えていくという固定観念です。

シンプルにいうと子どもが「早く大人になりたい」と思っているのと同じように、学生は遊びやゲーム感覚の勉強ではなく、本当の真剣な勉強したいと考えているように見えます。

たとえば学生は「何のために勉強しているのか」とか「歴史の教科書に書かれているのは本当に起こったことなのか」といったような真摯な問いを持ちます。

それに対して大人が真剣に考えることを怠って、これは決まっていることだからというような返答してしまうことがあります。そのような学びの環境が学生が勉強に対する興味を失うきっかけになってしまったり、無力感を覚えることにつながるのだと思います。

大人だからといって問いに答える必要はなく、一緒に考えたり相手の話を聞いたりすることで学生は多くのことを知り、考えるのです。

教えてもらう勉強というのはつまらないものです。自分の力で学んでいると感じられるからこそ楽しいものであって、若者はそれを望んでいると思います。

大人は学生に対して何かを「してあげる」ことで自己満足を得ているのかもしれませんが、そういった教えすぎや手の出しすぎはかえって生徒を弱くしてしまいます。

何かをしてあげるという干渉ベースの教育ではなく、本来学生は勉強するのが好きなんだという前提のもと、勉強を阻害するもの阻害するものや障害になっているものを外してあげるという信頼をベースにした教育が必要だと考えています。