苦しいことと効率の良いことは切り分ける

学校の先生や塾の先生、親から「気合を入れろ」とか「やる気が見られない」とか言われて反発している生徒もいると思います。正しいことだからこそムッとする面もあるわけですが、大人の言うことが本当に正確な指摘なのか、ちょっと疑ってみましょう。

視野を広げると、われわれ日本の大人は非常に効率の悪い人たちなのかもしれません。労働生産性という指標で、日本はなんと47年間連続で最下位を取り続けているのです(G7のうち)。

日本人はなぜこんなにも効率が悪いんでしょうか?

一つ考えられるのは「苦しいことは正しい」という古い考えに縛られているのではないか、ということです。ラクなことと苦しいことを比べると、なんとなく苦しい方を選びたくなる気持ちもわかります。本当に効率の良いことかどうかを考えるのを避けて、ある意味では逃げて、ただ苦しいことを選んでしまっているんですよね。

でも苦しさと効率の良さはきっぱり分けて考えた方がいいと思うんです。苦しいけど効率がいいこともあれば、苦しいし効率も悪いということもあります。

ですから、生徒のみなさんは効率が良いかどうかを自分でしっかり考えてもらいたいと思います。そして大原則としてはラクな方が長続きするので、がんばらずにできることが良いということを覚えておいてもらえればと思います。