自己啓発と宗教の境目
仏教やキリスト教やイスラム教といったら宗教というジャンルに属すると考えるのが常識です。
しかしブッダやキリストやムハンマドはいずれも私たちと同じ人間ですし、彼らが活動していた当時は「宗教」というジャンルではなく、よりよく生きるためのいわば「自己啓発」として活動していたのではないかと想像することがあります。
自己啓発と宗教の違いを考えてみると、自己啓発は理論的に正しいと思われるから正しいというのに対して、宗教は理屈ではなく自分が正しいと信じることによって正しくなるという性質のものです。
国際バカロレアの主要科目である知の理論(Theory of knowledge)でいうと「理性」で知ることが自己啓発で、「信仰」で知ることが宗教なのかもしれません。
これはどちらが悪いという問題ではありませんし、どこかに境目があるものでもありません。
科学的に考えての正しさなのか、良い意味でも悪い意味でも思い込むことによってそれが正しいと思えるようになる正しさなのか、見極めることができると思考の幅が広がって良いと思います。