鉛筆の貸し借りから考えるお金の価値

ワトルズが100年以上も前に本に書いたように、お金やものは無限にあり、豊かな人と貧しい人がいるのは決してゼロサムゲームに負けたからではないという考え方があります。

たとえばこんな鉛筆の貸し借りを考えてみます。ある人がテスト当日に鉛筆を忘れました。あなたは念の為10本の鉛筆を持参していたとします。もしそんな状況があればあなたは当たり前のように忘れた人に鉛筆を貸してあげるでしょう。鉛筆を借りた方はとても喜んであなたに感謝するはずです。

その時の損得を数値化してみると、借りた人はピンチを救ってくれたので+100くらいでしょうか。一方で鉛筆を貸したあなたの損失はどれくらいでしょうか。余っている鉛筆を貸しただけなのでさほどの負担ではありません。仮に-5くらいだとします。

二人の利得を合計すると、 100 + (-5) = 95 です。

片方にとって負担にならないことを、それを喜ぶ相手に提供することで価値の交換が行われお互いにとってメリットがあります。

このような身近な例で考えると、世の中がゼロサムゲームではなくお互いにプラスに働くように行動できることがわかります。

同じようにお金とモノもお互いにメリットのあるような時に交換され、世の中には無限にお金やモノがあるという考えが成立します。

100円のものを買って100円を失うのではなく、100円のものは100円以上の価値があるのだから買い物をすることによって得をしているという考えもできます。