受け身でいると活動量が増える、そして疲れる

受け身イコール大人しい、ということはありません。むしろ受け身でいるからこそ何かに振り回されて常に動き回らなければならず、忙しさや疲労を感じやすいのではないかと思います。

刺激に反応するというのは非常に疲れることです。スマホでたとえると、受信したプッシュ通知に無制限に反応することと似ています。誰しも自分に関係ないと思うプッシュ通知は無視するかすぐ閉じるものです。それがもし全ての通知をすぐに開いていちいちアクションを起こさなければならないとしたらとても大変だということが想像できます。

外からの情報はあまりに多すぎて、人間の脳がついていくことができません。何も活動していないように見える瞬間ですら無数の情報で溢れています。この部屋の蛍光灯は何本あるか、飾ってある花の花びらの数は何枚あるか、流れている曲の楽器は何か、かすかな風はどこから吹いてくるのかなど、意識して受信しようと思えば無数の刺激が存在します。

その全てに対応することはできません。無限の刺激に対して有限の処理能力であるならば、本当に重要なことだけ処理していく必要があります。

外からの刺激に反応するというのは最も忙しく実りの少ない態度であり、害の方が大きいのではないかと思います。