インプットとアウトプットの間に何があるか

勉強において、インプットやアウトプットという言葉を使って勉強法を工夫したりしています。インプットやアウトプットそのものではなく、その後の自分の頭でどう考えるかが重要な気がしています。

コンピュータの場合は電磁的に保存されるシステムが非常に厳格なので、インプットのやアウトプットの方法さえ正確ならば内容はズレが生じません。

人間の場合はこのような物質的な考え方があてはまらないような気がしています。

たとえば一冊の本を最初から最後までインプットしたとします。一冊の本の中で自分に本当に必要な部分は数パーセントしかないという話もありますし、正確なインプットが必ずしも良い結果になるとは言えません。

そうではなく、インプットしただけではぼんやりしている考えを、自分の中で言語化することがより質の高い知的活動になります。言語にならない思考も決して無駄ではありませんし、むしろもっと優先度を上げるべき種類の思考かもしれません。

たとえば言葉にならない思考をアウトプットしようとしてみて初めてわかることがあったり、改めて頭の中が整理されたりすることがあります。

ここがコンピュータとの違いです。インプットさえ正確にすればその後の保存や処理は確実なコンピュータと、インプットしただけではまとまりのないものになっている人間の思考という違いがあります。

頭の中でグチャグチャしているものを整理する必要があり、その整理する方法の一つとしてはアウトプットも有効だと考えています。