教えない授業と自習は何が違うのか
自立学習や、寺子屋式の塾に関して、自習と同じではないかという保護者からの声もあるようです。
おそらく手をかけてもらえていない感じがして、個別指導などの面倒を見てくれるのを実感しやすいものの方が安心なのだと思います。
教えない授業に関しても、そういった意見が聞かれる可能性があるので、解説しておきたいと思います。
自習と同じでもいい
根本的に、自習こそ学習です。先生が解説をして、生徒はそれを聞いたりノートを取ることが学習の形だという固定観念は根強く残っているかもしれません。
これは非常に受け身の勉強です。仕事をしたことがある方なら、働く上でそのような受け身な仕事の覚え方はあり得ないということがわかると思います。
教えない授業では、完全に一人の自習になったときにも再現可能な学習方法を身につけていきます。
対話
自習と教えない授業の大きく違う点は、対話がたくさん生まれることです。
教科の勉強は「ことば」を使って他者の視点を獲得するというのが非常に重要な目的です。他者の視点は言い換えるとコミュニケーション能力と言うこともできます。
フィードバックが得られることも非常に大きなメリットです。勉強の方法、内容に関して自分で評価するだけでなく、外部からのフィードバックをもらえることは学習を促進します。
たとえば辞書で調べるとしても、完全に一人で調べるよりも対話や問いかけの中で調べる方が高いモチベーションを保てるのが人間の性質です。
そして対話から生まれる自己肯定感は、安心して勉強に取り組める精神的な土台となります。
目指すもの
教えない授業と完全な自習は違うところがありますが、目指すのは一人で自習できるようになることです。