子どもはいい大人を目指してはいない

大人と子どもの関係は看守と囚人のようなものだというたとえがすごく納得しました。いろいろな面で看守と囚人という関係に似ているのですが、特に、囚人はいい看守になりたいと思ってはいないという点がとてもわかりやすいと思いました。

囚人は監獄にいる間、囚人としてどう振る舞うかにフォーカスします。決して良い看守になりたいとは思わないのです。

子どもも同じで、良い大人になろうとするのではなく同じ子どもの中で価値がある自分になることを目指します。

自分のことを振り返ってみるとより実体験に近い感覚になると思います。学校の先生のようになりたいとか親のようになりたいと思っていた人はかなり少ないのではないでしょうか。

そうではなく、友達の中で認められたいとか、少し年上の先輩のようになりたいとかそれくらい自分に近い集団の中でのふるまいを真似て学習します。

つまり、大人の子どもに対してさほど影響力を与えないということです。子どもに悪影響だからとか、大人なのにわがままだとかそういった遠慮は必要なく、率直に主張してもいいということですね。