内面のキャリア形成

キャリア教育が学校でも進められています。主に学歴や職歴といった表面的な話題になりがちですが、その人それぞれの内面におけるキャリア形成も重要だと感じています。

職業やステータス外部的なキャリアです。たとえばどこに進学してどこに就職するかを決め、そこから逆算して今の行動を考えるというのがよくある枠組みです。

外部的なキャリアのデメリットは、それらがなくなったら人間的に何も残らなくなるのではないかという心配があることです。たとえば立派な職業に就いたとしても、辞めてしまえば自分が何者なのかわからなくなるようなケースです。

職業やステータスを捨てられないからいまの仕事を続けるしかない、というような負のループに入る可能性があります。

内面的なキャリアとはどのようなスキルを持っているか、どのような体験が自分の行動原理になっているかなど自分の内側にストックされたキャリアです。

チームワークで自分の役割を理解しているとか、苦手な相手ともコミュニケーションが取れるといった内面的な能力は、職業が変わっても活かされます。

仕事を失ったらどうしよう、というような不安に苛まれずに済むということです。

そういった自分の内側にスキルやキャリアを貯めていくためには、頭で理解するというよりは自分自身で肌感覚を得ることが重要です。どんなに明らかなことでも自分で体験してみるのとそうでないのとでは納得感が違います。

様々な体験を準備することが教育の大きな役割なのかもしれません。