賞罰は無い方がいい

ルールや法律なしに成立している世界は、人の心だけで成立しているということです。それはレベルの高い洗練されたものである可能性が高いと考えています。

良いことをすれば報酬を与えて悪いことした時には罰を与えるという賞罰を基準に行動が決める仕組みがあります。一方でそういったものなしに自分の中のモラルやポリシーを行動原理していることもあり、その方がひとつ洗練された世界だと考えています。

賞罰を具体的に日常生活でいうと法律のことです。ですから法律なしにモラルだけで保たれているのであればそれは素晴らしいことです。

例えば法律があるから人を殺さないという人と、法律がなくても自分の中でやってはいけないと思うから殺さないという人ではどちらが信頼できるでしょうか。当然法律がなくても人を殺さないという方が進んだ世の中、あるいは進んだ考えの持ち主だと言えます。

ですから法律や制度が整っていなかったりするというのは、必ずしも「遅れている」わけではないということです。つまり内面的なポリシーや心の持ち方が進んでいるから制度がまだ発達していないということも往々にしてあります。

日本の制度が遅れているといわれることがあります。一概に遅れているとは限らない例があります。日本人の中である程度の共通認識をみんなが持っていて、ポリシーとかモラルが整っているから制度が遅れていることもあるのだと考えています。