教科書なしで教えられること

教育とは何なのか、何を実行したら教育なのかということが根底から揺らいでいます。

一つの思考実験として、もし教科書が使えないとしたら何を生徒たちに教えることができるだろうかと考えてみるといいかもしれません。教科書に載っていない、自分の頭の中に入っている知識の中で、生徒の生きていく上で役に立つ知恵は何なのかを考えることで教育の本質が見えてくるような気がしています。

本やインターネットも含め、あらゆるところで扱いきれないほど膨大な情報が溢れています。情報へのアクセスは非常に容易になってきています。ですから、わざわざ貴重な十代の時間を使って単純な知識を勉強するべきなのかという疑問があります。

そうではなく、本当に生徒たちに伝えたいことは何なのかということを考え、絞り込んでいくということが必要になってくるのではないかと考えています。

例えばお金についてのらしいであったり、食べることとか健康についてのことであったり、十人十色の伝えたいことがあると思います。私たちが生徒に伝えたいことは本棚にあるのではなく、私たちの心の中にあるのかもしれません。

今までの常識的な教育の形から少し離れて考えるには、教科書なしで何を伝えられるかというのを考えてみるのもおもしろい実験になると考えています。