勉強はもっと自由だ

今ある勉強の環境やシステムは、決められた形式にこだわりすぎています。

単線型

何を学び、何が評価されるのか、一つのレールを決めるような形で勉強が進められます。スタートとゴールまでが一本の線で引かれる単線型なのです。

たとえば

三角形の面積の公式を学んだとします。そのあとにやることは、問題を正確に速く解くという問題演習、そしてペーパーテストによって評価されるという一つのレールが敷かれています。

単線型の図式

単線型のメリット

一つのレールを日本全国で同じように敷くことで、再現性の高い、安定したカリキュラムを提供し続けることができます。これはチェーン店のような安定感であり、最低限を保証します。

デメリット

その一方で学ぶ意味を見失い、評価のための勉強になりがちです。何かを学ぶということはもっと自由な広がりを持ったものであるはずですが、評価されることだけ、評価されやすいように勉強するようになるということです。

自由な学びとは

三角形の例でいうと、「なぜそうなるのか」「誰が見つけたのか」「四角形だったらどうなるか」「五角形ならどうなるか」という考えが湧いてくるのは、非常に素晴らしいことです。

単線型の勉強では満たされない、様々な方向に広がる知的好奇心です。

受験で使わない、時間がないという理由で自由な学びの芽を摘んでしまっている現状があります。私はそこに課題意識を持っています。

単線型と自由な学びの比較

自由に広がる疑問、そして学ぶことによって様々なことがリンクしていく感覚こそ勉強の醍醐味です。評価されないからやらないというのは非常にもったいないのです。

評価しなくていい

そもそも学びを他人が評価すること自体、不可能に近いと感じています。評価しなければいけないという脅迫観念に駆られて、学びの目的を見失うようでは本末転倒です。

勉強はもっと自由であいまいでいいのです。

大人全体が良い方向に変化しなければならないのではないかと考えています。