学力の遅れより、大人の行動を観察せよ

生徒にとっていま一番大切で生きた勉強になるのは、このコロナ禍で大人たちがどのようなことを語り、どう行動したかを観察することです。

なぜかというと、今の状況は正解のない世界だからです。

病気を抑えるためには一切行動しないことが正しいかもしれない、一方でお金を稼いで生きていくためには活動することが正しいことなのかもしれない。ですからどちらが正解と誰もわからないわけです。

この正解のない問いに大人たちがどう対応していったのか、これを生徒たちはしっかり見定める必要があります。

何が正しいか分からない状況で、お互いに助け合って生きたのか、あるいは誰かを攻撃していたのか、良いことも悪いこともすべて覚えておいてもらいたいと思っています。

今の状況はいずれ必ず教科書に載ります。そのような一大事においての大人の行動を観察することは、人生の価値観を大きく変えるはずです。

受験勉強が遅れたり若干の変更があったとしても、それは人生を変えるか変えないかは分かりません。ただし、いま養われた価値観はその後の人生に確実に影響及ぼしていくと思います。

ですから大人たちの行動をしっかり目に焼き付けておくことが、いま最も優先するべき勉強なのではないかと思っています。