他人には何もできないというスタート地点

他人のために自分はどうしたらいいのか、他人を変えるにはどうやったらいいのかという気持ちに対しては、もはやできることは無いときっぱり諦めることからスタートすると良いのだと思います。

他人をどうにかできると思っていると、相手に「させる」という発想になります。勉強させる、仕事させるという形骸化した行動を生み出します。

そして「私が」させているという主語を見失いがちになります。表面的に相手が変わったとしても、「させる」行動は定着しません。監視がある時にだけ有効で、監視がなければ再現することができません。

他人を変えることができない前提でどうするか考えると、自分の行動をコントロールするしかないのです。

他人が変わるか変わらないかはわかりませんが、結果的には変えられることもあります。それは相手が自分の意思で変えた行動なので、再現可能です。

相手に何かして欲しい時にどうしたらいいかと悩んだ時には、まず「何もできることはない」というところからスタートするのが結果的には近道になるような気がしています。