努力する気がない人でも見捨てない

全体最適という考え方が浸透してきました。一部の部分や個人を最適化しても必ずしもうまくいかず、集合全体を最適化するという方向性が重要だという考えです。

部分最適

いまの教育はある特定の個人の能力を高めるような部分最適を目指している傾向にあります。

勉強関連の本のタイトルや塾のキャッチコピーには「伸びる」「賢くなる」「成績アップ」などという文字が並びます。

このように能力の高い人を育てようとすることの弊害は、そこからこぼれ落ちる人がいるということです。

人口が多い時期には、ある程度こぼれ落ちる人がいても能力の高い人だけに頼ることができました。能力の高い人の絶対数が多いからです。

全体最適

今は状況がかなり変化しました。

全員が少しずつ成長して、社会全体の総和が増えるような形での全体最適を目指さなくてはいけない状況だと思います。

努力しない人を切り捨てるか

全体最適を目指す心構えとして、努力できない人、努力する気がない人を見捨てないという発想が必要です。

能力がない人もそれはそれでいいと認められる教育をする方がよいのではないでしょうか。

時代が求めるのは部分最適のエリート教育ではなく、全体最適の非エリート教育ではないかと考えています。