何が不幸なのかわからないという不幸

日本は生活レベルが高く治安も悪くないにも関わらず、幸福感を得られないのはなぜでしょうか。

一つの理由として、幸せを定義できないというところにあると考えています。「こうなったら幸せ」というビジョンを明確に持つことができないということです。

いい学校に行っていい会社に勤めることが幸福なことだと信じられる時代は良かったのかもしれませんが、今はそのような状況にはありません。

もっと極端に言うと、皮肉なことに戦争や飢餓から抜け出すというはっきりとしたビジョンを持てるのならば、もしそれを達成した時に幸福感を得やすいのかもしれません。

逆に言うと、今すでに幸福すぎて不幸が何なのかがわからなくなっているともいえます。どういう状態になったら不幸なのか、自分ごととして考えることができないことが、幸福感への道を閉ざしているようにも見えます。

これが良いことなのか悪いことなのかはわかりませんし、何が解決策なのかもわかりませんが、不幸が何かわからないことが不幸の原因になるのかもしれないと思いました。