PISAに振り回される必要はない

読解力の低下がPISAテストから浮き彫りになったというニュースが取り上げられています。インターネットなどから必要な情報を取捨選択する能力が低下しているということも指摘されています。

その一方で権威のある機関がそういった発表をしたからといって、その情報自体を鵜呑みにすることは少し慎重になっても良いと思います。

たとえばフィンランドは芯の強い独自の方針で教育を進めています。

フィンランド教育はPISAテストでトップになったことで注目されました。順位が下がった年には「北欧神話崩壊」などという表現もされていました。

しかし、独自の教育方針をもつフィンランドはテスト自体が目標ではないということを以下のように発言しています。

PISAは血圧測定のようなもので、時々自分たちの方向性を確かめるうえではよいですが、それが永遠の課題ではないのです」

フィンランドの学校がこう変わる!Q&A10選 - Japani

PISAテストはペーパーテストです。ペーパーテストを盲目的に信頼するのではなく、どの程度信頼するかという前提から議論すべきなのではないでしょうか。

日本では中教審答申(H28)と学習指導要領(H29)によって先進的な教育方針がすでに提示されています。言語能力を高める内容も盛り込まれています。

PISAに振り回されない日本独自の教育方針を、様々立場の人が議論できるような世の中であればいいなと思います。