文脈なしで考えること

「〇〇だから△ △すべきだ」というように、現象自体ではなく文脈つきで判断するということはあまり良くないのではないかと考えています。

たとえば最近でいうと、日韓関係が悪くなっているのに韓国に旅行に行ったのだから犯罪に巻き込まれても自己責任だ、というような論調です。犯罪があったという現象に注目するだけで良いのであって、文脈をつけることは余計なことだと思います。

一方で言っている本人も悪意があるわけではなく、こんな理不尽なことがあってはならない、何か理由付けが必要だという、ある意味では正義感の裏返しかもしれません。

文脈つきで考えることは、極端に言えば理由さえ付けられれば人を殺したり戦争することすら正当化されるのではないかという心配があります。

教育でいうと明治時代の教育は江戸時代の寺子屋の文脈を引き継いではいけないという意識があったでしょうし、戦後の教育は戦前の教育の文脈を引き継いではいけないという意識があったはずです。

そう考えると文脈を考えたがゆえになかなか歪な形の教育になっているのかもしれません。

文脈なしで、いま起こっていることを中心に物事を考えられると良いなと思っています。