美容整形は自己実現なのでもっと応援されてもいい

ここ10年くらいで美容整形が急激に市民権を得始めていて、中高生からも「整形したい」という言葉が軽いノリで聞かれるようになりました。

個人的に整形には関心がないのでどういう心境で整形手術をするまでに至るのかと推測すると、本質は受験や就活、起業と同じような自己実現の一種ではないかと思います。

今の自分とは違う、なりたい理想に向かって相当な努力をするという意味では自己実現のプロセスなので、他人から否定されるべきものではないと思っています。

現実的には手術には時間やお金が相当必要なはずです。そのために何かしらの努力をして、目指すものに向かっていくのですから勇気づけてくれる人がいてもいいはずです。

よく「整形する前の方がよかった」という感想がありますがそれも何か違和感を覚えます。整形に限らずメイクやダイエットもそうだと思いますが、他人の評価のためにやっているのではなく、自己実現のためにやっているのではないかと思うからです。

それとは別の話として、歪んだ理想や無限の欲望の問題があります。「ここを整形したら幸せになれる」と考えて実際にやってみると「今度はここを整形したい」とか「お金が足りない」といったように、自分の基準を持たないことによって本当の幸福から遠ざかっているようなことがありますが、それは別の話です。

これは受験や就活、起業でも同じようなことが起こっているので、美容整形かどうかと関係ありません。スティーブ・ジョブズがあれほどの富と名声を得たにもかかわらず、死の間際に「自分はビジネスで成功を収めたけれども、仕事以外では喜びが少なかった」という後悔の言葉を残していったことが思い起こされます。どこまでが自分に必要なことかは、どんな人も考えるべき問題です。

美容整形は自己実現に向けて段階を踏んでいくプロセスだと考えられます。その結果失敗したり後悔するような結果になるとしてもそれは本人が解決すればいいので、他人が踏み込むべき領域ではないのです。

危ないことはやめておけという「できない理由探し」をするのではなく、少しでも前進しようとしているのであれば後押しして、もちろん個人的な反対意見は本人に直接伝えて対話すれば良いと思います。

起業も反対されることが多々ありますがおそらく整形へのネガティブ感に比べるとマシな方かもしれません。他の自己実現の手段とのバランスとして、もっと偏見なく自己実現の気持ちを応援してもいいのではないかと思っています。