売上を上げても利益を上げない

最近少し考えが変わったのは、経営者自身が報酬を固定した方がいいという経営の方針です。

売上が増えれば自分の取り分も増えるのが経営の醍醐味だという意見もあるでしょう。しかしいつまで無限の欲望を追い続けるのかという疑問も湧いてきます。自分に必要な金額を考えて、枠を決めた方がより自由に、経営者が充実感を持ちながら活動できるような気がします。

経営はあくまで経営という仕事の種類であって、出資したり主戦力だからといって無限に利益を追い求めても幸福感を得られないのかもしれません。経営者は出資している分リスクがあるとしても、それは日々の報酬に定額で上乗せすればいいので、自分の報酬の上限を設定することができます。

たとえば売上が上がって余剰が生まれた場合、従業員を増やして業務のゆとりを作って有給や育休を取りやすい環境を作るためのバッファを用意すれば良いのです。

一方で、売上を上げること自体は世の中に価値を認められるということなので、強い商品力をもつための努力は常にしていくべきです。

株式会社でもない零細事業者は利益が出ていることを示す必要はありませんから、なおさら利益を出さずに他の部分に充てるという考えを持つことが容易なのではないでしょうか。

売上は上げるが利益は上げないという方が、気持ちよく、カッコよく経営できるのではないかと考えています。